★★ 『THE けむ子 RETURNS』 (その5) ★★
2007-02-12 22:32

”らっしゃっせえ!”
けむ子は最後のバイト候補、大衆居酒屋で働き始めました。
飲み屋は夜しかやってないのが普通なので、イマイチ稼げない印象でしたが
ココはランチもやってるので、超時間労働で一気に稼ごうとの作戦です。
”らっしゃっせえ!”
普通の女子は”いらしゃいませ♪”とか言いますが、けむ子は気合いが入ってるせいか
男性店員の言い方を真似てました。つか、叫ぶのがなんか気持ち良かったけむ子です。
”オウ、ねーちゃん!生くれ生。”
”ありがとうございますっ!ナマ、イッチョーッ!!!”
けむ子の叫びは、光の様に輝いてました。お客さんの酒もどんどん進んでます。
そろそろ帰ろうとしてるお客さんとかも”もう一杯だな”と、なかなか帰れません。
”ただいま「鹿児島産 そら豆」がオススメになっておりまぁす。いかがですかァ♪”
”あっ、じゃあそれも下さい。”
”ありがとうございます!そら豆、イッチョーッ!!!”
普通、そら豆を一丁とか言いませんが、なんでも良いから叫びたかったけむ子でした。
その時です。なんか見覚えがある男性が目に入りました。。
”アッ!け〜むさん!!!”
”えっ?あーっ!けむ子ぢゃん!!!うわぁビックリ!久しぶりっつーか、ココで働いてるんだ?!”
け〜むさんは、けむ子のちょっとした知り合いでした。どういう関係かは、当人同士しか知りません。
”今日からなんですよお♪”
”へえ〜そうなんだ。オレも高校生の時、ココじゃないけどセンター街の天狗で働いてたんだよ。”(注.ホントの話である)
”そうなんですかァ?!つか、たくさん注文して下さいよお♪記念じゃないですかあ笑。”
”何が記念だよ笑。じゃあ「手羽先唐揚げ」くれ。アレ、好きなんで。”
”OKーっ♪手羽先唐揚げ、イッチョーッ!!!”
思わぬ出会いもあり、出だし好調のけむ子です。
良い感じで何日かが経ち、自腹でランチの「鶏の唐揚げ和風ソースがけ」(500円!)を
御飯3杯おかわりして食べまくってたけむ子に、男性店員から声がかかりました。
”今度、店員同士の飲み会があるんだけど、来ない?”
”カンパーイ!!!フーフーフー!!!”
けむ子にとって、何年ブリかの飲み会でした。仕事の疲れがピークでしたが
呼ばれたのが凄く嬉しかったのです。中生を18秒で一気飲みしました。
”けむ子、すげえ!!!イケるじゃんよー!”
”なんのなんのー♪中生、オカワリーッ!!!”
早速、男性陣に囲まれたけむ子でした。注目度100%です。当然です。
”けむ子は、彼氏とか居るのかよー?フツー、居るよなっ!”
”居ませんよお〜。うっうっうっ(←得意のウソ泣き)”
”おおおーっ!こりゃあもう、けむ子の争奪戦だなー!笑”
”良い人、紹介して下さいよお〜。待ってますよお〜♪♪♪”
”おっ、コイツ積極的だぞー!いいぞいいぞー!!どういうタイプが好きとかあるかあぁ!”
”お金を持ってる人!メシとかなんでもオゴってくれる人!ともかく金を持ってる人!”
ビミョーに少しずつ、男性陣が引きました。嫌な予感がした男性陣です。
その時、女子がビール片手で隣りに座りました。
”火曜と金曜に会ったよね。私、覚えてる?”
”え???スミマセン!仕事を覚えるのに必至で。。まだ皆さんの名前が覚えられなくて↓”
”あそっか!私、ユメ・メグミね。ハタチなんだァ。”ケイ”って呼んでネ!”
”ケイさんですネ!解りましたぁ!!!”
”ねぇ、携帯、交換しようよ!”
一瞬、けむ子が固まりました。。
”私、携帯を持った事がないんです。。。”
”ウッソー!化石じゃん!!!爆爆爆”
けむ子の視点が一点に集中して涙目モードに入りそうに成ったのを、見逃さなかったケイでした。
”あーあーあー!まァ色んな事情とか誰でもあるよねェ♪♪♪私の携帯、渡しとくね♪”
メモを頂いたけむ子は、ピンクのコートの前に「携帯」と思ったのでした。
”つか、仲良くしようよー!私、友達少ないの笑。ホラ、男っぽいでしょ。”
”いや、とってもステキですよお!カッコ良いですよおおお!”
”んな、お約束とか言わないでよ笑。つか、けむ子ちゃんと最初に会った時から、仲良くしたかったんだァ♪”
けむ子に滅茶苦茶ハッピーが来ました♪同性の友人が欲しかったけむ子です。
”今度、ネイルとか一緒に行こうよ。”
”ネイルって、やった事ないんですけど。。”
”うっそー!じゃあ思いっ切り新鮮だよねっ!行こうよ!!!”
”ウン、行く行く♪♪♪♪♪”
ケイと目一杯、盛り上がったけむ子は、実に心地良い飲み会に浸ってました。
ビールがどんどん進みます。我を忘れて飲んだけむ子でした。
”けむ子、飲んでるねー笑”
”オマエラ、もっと飲めよー!あっはっはっはっは!”
けむ子は、飲むとガラが悪くなる傾向がありました。
”オトコなんてフザけんじゃねえよ〜ォ。金をくれよ金をっ!あっはっはっはっは!”
”つかけむ子、ケイと何を話してたんだよ?”
”あーんな事から、こーんな事まで笑。教えなーい笑。あっはっはっはっは!”
”笑。まあいいけど。ちなみにアイツ、妻子持ちとツキあってるらしいよ。”
”えっ?!”
思いっ切り飲み会を楽しんだけむ子でしたが、帰り道に「妻子持ち」を頭の中で連呼してました。
”そういうの、良くないお。。。”
次回、その6。。。。。
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